先日、お客様からリンカートに関して質問がありましたので載せておきます。
ジェットの取り付けは左なのに右に付いていたと・・。
右はスローのジェットで左はメインのジェットが入るとバイク屋さんに言われたしネットに書いてあったと・・・右に入れるとガソリンが濃くなると言われましたのでそれについての回答ですが・・・。そんなバイク屋さんいるのかな・・・。
それは間違っていて基本的にどちらにジェットを付けても変わりません。
ただ、マニュアルの写真では左に付いています。
中は同じ部屋です。
言うならば同じコップの中のジュースをストローで吸う時、左の辺から吸うか右の辺から吸うかの違い(AとB)です。どこ吸っても吸う力が一定の場合入って来る量は一定です。(水面と底では圧力が違うとか、ストローが周りから受ける圧力のの話はとりあえず無しにして・・笑)
つまり右に付けても左に付けても同じです。(超分かりやすい画像付き・・きっと岐阜のK君はこういう話が好き)
では何故、二つ空いているのとの質問も受けました。
一つは加工穴です。
機会加工をしている人からすると当たり前の話ですが、鋳造製品に通路を成型しようとする時に中だけくり抜くなんて事ができないからです。
つまり、下の写真で、赤線、青線の通路を開通したい時に90度に折れてくれるドリルなんて存在しない訳で、赤を掘った後に、黄色を掘って、黄色の入口を塞ぐ訳です。
ちなみにここのネジも
この通路を開通した時の穴埋めです。
この通路が詰まった時などはこのネジを外して清掃したりします。
しかしながらお客さんの話ではジェットを入れ替えしたらガソリンが濃くなったと・・・
アイドリングで黒煙が止まらないらしい、、
その他の部品は交換していないかの確認したところ、ニードルを変えたらしい・・・。
アイドリングで黒煙が出ている時点で、間違いなく原因はそれです。
リンカートのセッティングでは当たり前ですが、国産キャブやS&Sキャブの様に締め込みから2回転戻しとかは全く無意味です。
メーカーによっての製品のテーパー角のバラツキは勿論、モデルによっては長さも違います。
何に交換をしたのかは分かりませんが、その辺を理解せずに交換してはいけない部品です。
前が2回転半戻したから同じように2回転半とか、友達のは2回転半だからとかは無いです。笑
さて、後は油面調整ですが、よくある油面調整ですが、こうやってフロートボールを逆さまにして底面からの高さを計測する油面調整はお薦めしません。(まぁ私はたまにやっていますが・・)
何故かと言いますと
このように色々なフロートがあるからです。
真鍮や
コルク
材質はよく知りませんが最新素材?
あくまでこれらは浮きなので浮き方が異なります。釣りをやるときに水面に出る浮きの出かたが違うのと同じです。
実油面を見たほうがいいです。(画像はネットからパクりました訴えないでください。不適切な場合は削除します。)
ホンダやヤマハの様にメーカーから毎回同じものが供給されるのであれば問題ありません。
色々な人が作っている色々な部品です。。理解せずに作業すると調子を崩すのでやめた方がいいです。
ニードルやジェット、フロートやスロットルディスクすべてそうです。
ネットに書いてある事が色々信用される世の中なので危険ですが、嘘の情報もたくさんあるので気をつけた方が良いですよ。 そしてこんな私のBLOGを信じるか信じないかはあなた次第です・・・。w
あ、世界のknucklebusterも同じような事を書いていたのでリンク貼っておきますね。私が言うより説得力ありそうなので。
But an expert tells me that's not a problem
http://knucklebuster1939.blogspot.jp/2015/02/55-pan-carb-trouble-fixed.html
たまにはこうやって真面目にBLOG書いてみるのもいいですね。また何かあれば分かる範囲でお答え致します。